写真・映像用品年鑑2017
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265特集素朴な質問から活用法まで 用品の知識と答問使われます。被写体がカメラ方向に反射する光を、反射する前に、つまり被写体に入射してくる状態の光量を測定しますので、被写体の反射率によるバラツキのない標準的な露出値を得やすいという特長があります。カメラの内蔵露出計は、撮影対象に向かって測定するのですべて反射光式専用です。反射光測定では、カメラ内蔵露出計でも反射光測定方式単体露出計でも測定範囲以外は同じです。白を測定しても黒を測定しても、標準反射率18%の白と黒との中間値の灰色(ニュートラルグレー)に写るように設定されています。カメラ内蔵露出計はTTL測光方式で、撮影対象からの反射光を、レンズを通してカメラ内部のセンサーに導き露出を測定します。被写体のそばに近寄れるなら、被写体の前で露出計の受光球(入射光測定方式の露出計に取り付けられた半球状で乳白色部分)をカメラに向けて測光すれば、簡単に標準露出が算出できます。また風景でも順光やトップライトなどのとき、被写体と測定場所の光線状態が同じならば、被写体の側に行かなくても測定可能です。つまり、カメラ位置と被写体の光線状態が同じなら、その場で受光球をカメラ方向に向けて測定する方法もあります。ただし、入射光測定方式は逆光や半逆光、逆光気味のトップライトや斜光線、横光線などのときは測定に経験が必要です。また発光体、透過光などには使えません。カメラ内蔵スポットモードと単体露出計のスポット測定の違いカメラ内蔵露出計の反射光測定方式では、◎多分割測光:ファインダー内の全体の明るさと、AF測距ポイント、色彩分布、逆光などの平均値を含めて自動的に露出を決定◎中央部重点測光:ファインダー中央部に重点を置いて、全体を平均的に測定◎スポット測光:ファインダー中央部の3~5%を測定といったモードが選択できます。カメラ内蔵スポットモードも単体露出計のスポット測定も同じ反射光測定方式で、測定部分を反射率18%で測定しますから、発光体や透過光、色の違いなど、測定部分の状況によって測定値を補正しなければなりません。またカメラ内蔵露出計の多くは、スポット測定範囲がファインダーの中央部に設定されています。そのため、測定範囲をファインダーの中央部にフレーミングして測定値をロック、カメラを元のフレーミング位置に戻すという操作が必要になります。カメラ内蔵スポット測定では、露出補正を加えることはあってもこの一発勝負です。単体露出計の現行品では、多機能型であればスポット測定時にメモリー機能を利用することで、何ヵ所かを測定し、その露出値を元にイメージに合った値を設定したり平均値を読み、光を自由に操ることができます。写真1:カメラ内蔵露出計で、入射光測定と同じ明るさを表現するためにプラス2EV補正したが、意図どおりにはならなかった。写真2:入射光測定の結果がよい例。明るくやわらかい描写を意識し、入射光測定結果をマニュアル露出モードにしたカメラに設定して撮影。写真3:カメラ内蔵露出計でプラス0.5EVでの露出では、まだプラスが足りなかった。写真4:スポット測光の結果がよい例。青空の右側、青色の濃い部分と下部の明るい緑色の部分をスポット測定し、平均値をとって撮影。

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